必ずしも、筋力トレーニングのみによって機能が改善されるものではありません。動作に対するアプローチが必要です。
フィットネストレーニングによって、バルクアップでき、最大筋力は上がるけども、必ずしも動作改善が実現できるとは言えないのです。痛みや不良動作は筋力以外の要因もあるからです。したがって、筋力より 動作 に注目すべきでしょう。

筋肉のサイズ、体型・体重を変えるだけではなく(もちろん、あわよくば変わって欲しいですよね)、筋力そのものや動き・・・
すなわち 機能 を鍛えていくイメージです。
筋肉単位で動かしているのではなく、一つの動作として指令が出されています。
したがって正しいタイミング、方向、力の割合が重要になります。感じて動く知的な活動であり、身体の使い方 ”運動学習” と言えるものです。

段差がなくても転んだり、できそうな動作なのに躊躇したり間違えたりすることは、筋力が弱いからではありません。
ごく普通の筋力のある方でさえもミスをするものです。神経系の反応低下による筋力低下が、中高齢者の特徴とすれば、“神経”“感覚”を鍛えていくことが重要です。
つまりウエイトという重たい重りに対する感覚ではなく、ご自身の体重を支える感覚を重視します。
例えば、体幹力が弱くなると臥位からの起き上がりもままならなくなります。
自体重と必要最小限のツール(バンド、ボール、バランスディスク、ストレッチポールetc)のみで身体刺激を図ります。