当時まだ40代の男性のクライアントで、子供もまだ小さく、働き盛りの真っ只中。デスクワークが多く、朝から夜遅くまで座りっぱなしの状態で、何日も眠らないこともしばしば。生活リズムが不規則なだけでなく、食生活もバラツキがあり、とても健康的な生活とは言い難い状態でした。

はじめてお伺いさせていただいた切っ掛けは、身体のマッサージケアからでした。
１回２時間のケアのみで、身体も固く、４０代なのに６０代かと思う程です。
職業柄、同じ姿勢でいることが多く、手の指先がしびれる胸郭出口症候群の症状が出ていました。
しばらく肩回りのマッサージケアのみで痛みを緩和させてきましたが、身体を動かしながらケアしていく方法を提案し、現在は１時間のトレーニングと１時間のマッサージケアとしています。
リハトレを取り入れるようになってからは、胸郭出口症候群の症状は出ていません。

このクライアントは、かなり不規則な生活を続けていたものも、学生自体の体力の蓄積から、目に見えてすぐに問題が起こることはありませんでしたが、あるとき、脳梗塞と診断され、しばらく入院したときがあります。
幸い大事には至らず、目立った後遺症も確認できませんが、退院後は、負荷をかけすぎないトレーニング形態をとりながら体調回復を目指しています。
筋肉に対してはストレッチ、関節に対してはモビリゼーション、筋膜に対しては筋膜リリースを行いながら幅広く柔軟性を整えることに気を使いながらケアしています。

本人談：
脳梗塞で入院し、はじめて身体のケアに取り組みはじめるのが遅すぎたことに気が付きました。
退院後、カイロプラクティックの治療院では、「禁忌事項に該当するのであなたの治療はできない」と言われて、見放された気がし、マッサージ業者には、「血流をよくする頃が大切なのでもっと頻繁に利用してください」と言われ、営業的な気配を感じました。
向先生は、「今は思った以上に体のバランスが崩れていますが、こんなのすぐに取り戻しましょう」と仰っていただき、とても励まされたことを覚えています。
毎回、体調の変化を確認しながらのケアでしたが、途中、薬の副作用を指摘いただき、ケアを継続する中で、薬を止めることができました。
当面の目標は、メタボの解消と運動不足を解消し、動ける身体を取り戻すこと。まだ途上ですが、身体も少しづつ柔らかくなっているので今後が楽しみです。